出てきたのは

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出てきたのは

猫ってみんなそうなのかどうなのか知らないが
原田はミントの香りが大好きだYumei好用

誰かの足にムヒが塗ってあったり、
肩にサロンパスが貼ってあったりすると、
原田は無表情のまま、その部分をザ~リザ~リと
サンドペーパーみたいな舌で舐めまくる。

ハンドバッグに入れておいたミントのチューイングガムが
知らないうちにバッグから出されて
ボロボロにされていたこともある膠原蛋白

さすがにガムをクチャクチャ噛んだ形跡はなかったが
ガムの包装紙には、原田の努力を彷彿とさせるような
猫の歯形がいっぱい着いていた。

ある日、原田のしっぽの付け根にガイドブック
小さな糞のカケラがくっついていたことがある。

歩き回る原田がそのあたりに落としたら困るので、
私は意を決してブツをトイレットペーパーでつかんだ。

すると、そのカケラと一緒に何か長いヒモが、
原田のおしりの*からニュル~っと出てきた。

私は「…!!!」と声も出ないほど驚いたが
原田は「イヤ~ン」と声を出して、
腰が抜けたようなポーズをとった。

出てきたのは、長さ25センチほどもある、
ミント味のデンタルフロスだった。

きっと誰かがバスルームの床に落としたのを
原田が食べてしまったのだろう。
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